ガンダム

劇場版ガンダムの一覧

「機動戦士ガンダム」シリーズの映画一覧です。歴代の劇場版の題名や動画配信の状況をまとめています。初の劇場版となった1981年の「機動戦士ガンダムI-劇場版」から最新作「SEED FREEDOM」まで。

2020年代2010年代2000年代1990年代1980年代

2020年代

 「SEED FREEDOM」「ククルス・ドアン」「ハサウェイ」

作品名と動画 概要
2024 「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(シード・フリーダム)」 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 2024年1月26日公開。

監督は福田己津央(みつお)。

テレビで放映された「ガンダムSEED(シード)」シリーズ初の映画化。SEED世代のファンが切望していた一作。完全新作。

2002年のテレビ版「SEED」と、続編である2004年の「SEED DESTINY(デスティニー)」の「その後」を描く。主人公はテレビ版と同じくキラ・ヤマト。その他おなじみの面々に加えて、新キャラや新型機も登場する。

SEEDは21世紀初頭に「ガンダム復活」をもたらした人気作。「新世紀のガンダム」あるいは「平成のファーストガンダム」として気合十分で制作され、大人と子供の両方から人気を集めた。美形キャラと切ないドラマで、女性からの支持も獲得。コアなファンからの評価も高く、「SEED」「「SEED DESTINY」のいずれもアニメージュ誌「アニメグランプリ」に輝いた。歴代シリーズの中では、「初代」は別格として、「Z」シリーズに次ぐか匹敵するほどの人気ぶりとされる。

2006年に一度劇場版が発表されたが、企画が難航し、実現されなかった。18年を経て、まさに待望の公開となった。公開最初の週末で興行収入10億円を突破。ガンダムシリーズで歴代最高のスタートを切った。

<予告編>


<主題歌(西川貴教)>
2022 「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島

【配信:アマゾン
2022年6月3日公開。

初代「機動戦士ガンダム」テレビシリーズ第15話のリメイク。 初代シリーズが映画化されるのは40年ぶり。

主人公アムロとその仲間たちが登場。 初代シリーズの時代にはなかった3Dアニメ技術を取り入れ、ガンダムやザクによる迫力ある戦闘シーンが展開される。

本作のエピソードは、初代テレビ版の本筋とは離れた番外編的な内容だったことから、 過去の劇場版では丸ごと省かれていた。 初代劇場版3部作では「パート1」と「2」の間の位置づけになる。

監督は安彦良和(やすひこ・よしかず)が務めた。74歳にして本作を完成させた。

安彦氏は初代ガンダムでキャラクターデザインや作画を担当。富野由悠季と共に「ガンダム生みの親」の一人とされる。 監督としては映画「クラッシャージョウ」(1983年)などを手掛けた。しばらく監督業から遠ざかり、漫画家として活動していたが、ビデオ作品「ガンダム THE ORIGIN」(2015~18年)シリーズで総監督を務めた。

地球連邦と敵対するジオン公国軍の元兵士ククルス・ドアンの物語が軸となる。 舞台は、地球のアフリカ大陸北西にあるカナリア諸島の小さな無人島。 ドアンはかつてジオンの伝説的なパイロットだったが、ザクを持ち出して逃走していた。現在は、戦争孤児たちと共に、この島で静かに暮らしている。

そんなドアンと、主人公アムロの交流が描かれる。

<予告編>


<カイによる1分説明>


<安彦監督と古谷徹インタビュー>


<主題歌(森口博子)>
2021 「機動戦士ガンダム 閃光(せんこう)のハサウェイ」 機動戦士ガンダム 閃光(せんこう)のハサウェイ

【配信:アマゾン】
2021年6月11日公開。

当初は2020年に公開予定だったが、コロナウイルスの影響で延期された。

主人公は、初代ガンダムで戦艦ホワイトベースの船長だったブライト・ノアの息子、ハサウェイ・ノア。 映画「ガンダム 逆襲のシャア」(1988年)の続きの物語が描かれる。 新たにスタートする劇場版3部作の第1弾となる。

ガンダムの原作者の一人、富野由悠季が執筆した1989年の小説を原作としている。

村瀬修功(しゅうこう)監督。

略称は「閃ハサ(せんはさ)」

<予告編>


<予告編2>


<声優インタビュー>

2020年代2010年代2000年代1990年代1980年代

2010年代

作品名と動画 概要
2018 「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」 機動戦士ガンダムNT

【配信:アマゾン
2018年11月30日公開。

「NT」と書いて「ナラティブ」と読ませている。

初代ガンダムの舞台となった「宇宙世紀」という時代設定が再び使われている。

2010年から2014年にかけて、 DVD作品として発売された全7話のシリーズ「ガンダムUC(ユニコーン)」の後の世界が描かれている。 ただ、主な登場人物は新しいキャラクター。

「ニュータイプ」と呼ばれる超能力者たちの葛藤や絆(きずな)がテーマとなっている。 興行収入は5.2億円以上となり、ガンダム人気の健在ぶりを示した。

<予告編>
2010 劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」 劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-

【配信:アマゾン
2010年9月18日公開。

2007年からテレビ放映された「ガンダム00(ダブルオー)」、そして、2008年から放送された「ガンダム00 セカンドシーズン」の続編。 「00」シリーズの完結編でもある。 テレビの再編集でなく、完全に新作として作られた。

ガンダムシリーズとして、1991年の「ガンダムF91」以来、19年ぶりのオリジナル長編映画となった。 舞台は24世紀(西暦2314年)。 宇宙人と戦うという新機軸が打ち出された。

興行収入は8.66億円。

<予告編>

2020年代2010年代2000年代1990年代1980年代

2000年代

作品名と動画 概要
2006 機動戦士ΖガンダムIII A New Translation 星の鼓動は愛」 機動戦士ΖガンダムIII A New Translation 星の鼓動は愛

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2006年3月4日公開。

20年前のテレビシリーズ「Ζ(ゼータ)ガンダム」の映画版であり、3部作の3作目。

<予告編>
2005 機動戦士ΖガンダムII A New Translation 恋人たち」 機動戦士ΖガンダムII A New Translation 恋人たち

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2005年10月29日公開。

20年前のテレビシリーズ「Ζ(ゼータ)ガンダム」の映画版であり、3部作の2作目。

<予告編>
機動戦士Ζガンダム A New Translation 星を継ぐ者」 機動戦士Ζガンダム A New Translation 星を継ぐ者

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2005年5月28日公開。

1985年からテレビで放送された「Ζ(ゼータ)ガンダム」を再構成して作った。 3部作の1作目。 「Ζ」のテレビ放映から20周年を記念して企画された。

初代ガンダムの舞台となった「一年戦争」の7年後(宇宙世紀0087)という設定。 スペースコロニーに住む主人公の少年カミーユ・ビダンは、権力を振りかざす地球連邦軍の軍人たちへの反発から反連邦組織に身を投じ、連邦軍はカミーユの母を人質にする卑劣な作戦に出る……という物語。

アムロやシャアら初代ガンダムのキャラクターも登場する。

映像はテレビ版を活用しつつ、新しい映像が加えられている。 ストーリー面でも、テレビ版を踏襲しつつ題名の「New Translation(新訳)」のとおり、新しい解釈を加えている。

興行収入8億6200万円で、順調な売れ行きとなった。

<予告編>
2004 「機動戦士ガンダム MS IGLOO 1年戦争秘録」 機動戦士ガンダム MS IGLOO 1年戦争秘録

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短編映画。シリーズ初の3D作品。

バンダイが千葉県で運営していた「バンダイミュージアム」の中にあったガンダムミュージアムだけで上映された。

題名の「MS IGLOO」は「エムエス・イグルー」と読む。初代ガンダムの舞台となった「一年戦争」を、地球軍でなく敵のジオン軍の側から描いている。

MS IGLOO全体としては6話で構成されており、前半の3話が本作。 1話と2話が2004年7月19日、3話が2004年11月3日に同ミュージアムで公開された。 後半の3話は「黙示録0079」という名称で、こちらは劇場公開されなかった。

各話は約25分しかない。 実質的には、その後の発売されたDVD向けの作品といえる。
2002 ∀(ターンエー)ガンダムI 地球光」 ∀(ターンエー)ガンダムI 地球光

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2002年2月9日公開。

1999年からテレビ放送された「∀(ターンエー)ガンダム」の劇場版。 テレビシリーズの前半(27話まで)を、新画をまじえてまとめた。 続編となる下記「∀(ターンエー)ガンダムII 月光蝶」と同時期に日替わりで公開された。

久しぶりに富野由悠季が監督を務めた作品となった。 過去の全てのガンダム作品の時代を「黒歴史」と位置づけ、 その結末を描こうとした。

<予告編>
∀(ターンエー)ガンダムII 月光蝶」

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2002年2月10日公開。

上記「∀(ターンエー)ガンダムI 地球光」 の続編で、テレビシリーズの後半をまとめた。

2020年代2010年代2000年代1990年代1980年代

1990年代

作品名と動画 概要
1998 「機動戦士ガンダム 第08MS小隊 ミラーズ・リポート」 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 ミラーズ・リポート

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1998年8月1日公開。

下記「ガンダムW Endless Waltz 特別篇」との同時上映で、 2本立ての「GUNDAM THE MOVIE(ガンダム・ザ・ムービー)」として公開された。

1996年から断続的に発売されていたビデオ作品シリーズ「ガンダム第08MS小隊」の劇場版となる。 ビデオ版の9話までを再構成し、新しい絵も挿入して作り上げた。

舞台は、初代ガンダムと同じ時代(宇宙世紀0079)。 地球軍とジオン軍の戦いが軸となる。 初代ガンダムの「外伝」的な位置づけ。
「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 特別篇」

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上記「第08MS小隊 ミラーズ・リポート」との同時上映。 1999年8月1日公開。

1995年に放映されたテレビ「ガンダムW」の続編のビデオ「ガンダムW Endless Waltz」を映画化したもの。 ビデオ版の全3話に、新しい作画を加えて再編集された。 「ガンダムW」は、美形男子のキャラクターが女性ファンの支持を得て、成功を収めた。
1992 「機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光」 機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光

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1992年8月29日公開。

ビデオ作品として1991年から段階的に発売された「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」の全13話を映画化した。 新しい映像も加わって再編集されている。

題名の「0083」は「ダブルオー・エイティースリー」と読む。 宇宙世紀0083年の話。 初代のテレビと、2作目のテレビ「Ζガンダム」の間の時代を描いた。

富野由悠季が監督または総監督をしない初の劇場版となった。

<予告編>
1991 「機動戦士ガンダムF91」 機動戦士ガンダムF91

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1991年3月16日公開。

題名の「F91」は「フォーミュラ・ナインティワン」と読む。 「逆襲のシャア」から30年後(宇宙世紀0123年)が舞台。 初代の映画の劇場公開から10周年として企画された。

それまでのキャラクターが一切登場しない。 主人公は17歳のシーブック・アノー。

映画館での興行成績がふるわず、テレビでの続編の計画が取りやめとなった。

<予告編>

2020年代2010年代2000年代1990年代1980年代

1980年代

作品名と動画 概要
1988 「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

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1988年3月12日公開。

テレビの再編集だったそれまでの3作と違い、オリジナルの劇場作品となった。

最初のガンダムから13年後(宇宙世紀0093年)が舞台。 シャアが新しい国(ネオ・ジオン)の総帥として、地球に戦争を仕掛ける。 シャアとアムロの戦いが軸となる。 アムロは自ら設計したモビルスーツ「ニューガンダム」を使用。 やや難解な内容だと言われる。

配給収入は前作「めぐりあい宇宙」の半分の約6億2000万円。

<予告編>
1982 「機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編」 機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編

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1982年3月13日公開。

劇場版3部作の完結編。 テレビ放送をベースとしながら、新たに制作した映像をふんだんに加え、 再編集した。 3部作の中で圧倒的な完成度の高さと言われる。

主人公アムロと、天才的なニュータイプの少女ララァの出会い。 シャアが操縦する強力なモビルスーツ「ジオング」とガンダムの死闘などが描かれている。 3部作で最大のヒットとなった。

配給収入12億9000万円。 1982年の国内配給収入ランキングにおいて9位となり、 「ドラえもん」「怪物くん」「忍者ハットリくん」の3本立てを上回り、 アニメとしてはトップになった。

井上大輔が歌う主題歌「めぐりあい」も大ヒットした。

<予告編>
1981 「機動戦士ガンダムII 哀・戦士編」 機動戦士ガンダムII 哀・戦士編

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1981年7月11日公開。

テレビ放送の16話から31話前半までの中盤のストーリ-を再編集した。 ジオン軍と激しい戦闘を繰り返しながら、地球の本拠地へ帰還。 再び宇宙へと旅立っていくところまでが描かれている。 アムロの成長がテーマの一つとなっている。

井上大輔が歌う主題歌「哀戦士」も人気を集めた。

<予告編>
「機動戦士ガンダム」 機動戦士ガンダム

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1981年3月14日公開。

初のガンダム映画。 3部作の1本目。 初代のテレビ番組のうち、 14話前半までを再編集してまとめた。

ガンダムをのせた宇宙船(ホワイトベース)が宇宙から地球に戻り、 地球で敵といくつかの戦闘を展開するところまでをカバーしている。 戦闘の経験がなかった少年アムロの戦士としての目覚めが描かれている。

ガンダムの最初のテレビは1980年1月に放送が終了していた。 視聴率が低迷し、予定より2か月早い打ち切りだった。 ところが、終盤から人気が高まり、 1980年夏に発売されたプラモデルが大ヒット。 これを受けて、映画化が決まった。

なお、映画の続編を制作するかどうかは、観客動員を見てから決定することになっていたため、 題名に「1」というのが入っていない。 結果的に大ヒットした。

ガンダムは、それまでのアニメ界にはなかった形でブームを呼び起こし、社会現象を生んだ。 その顕著な例が劇中に登場するモビルスーツと呼ばれるロボットなど、全86種類あるキャラクターを商品化したプラモデルだった。 いわゆる「ガンプラ」(ガンダムのプラモデル)ブームである。目当てのプラモデルを買いたい少年たちが、玩具店に早朝から長蛇の列をつくった。

作品から多くの流行語も誕生した。「ニュータイプ」がその代表である。「特殊な能力や新しい感覚に目覚めた新人類」を意味する。

<予告編>

2020年代2010年代2000年代1990年代1980年代

参照:テレビシリーズ一覧
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